ゴミ屋敷は、今では、さまざまテレビ番組やニュース、ネットで取り上げられ、大きな関心を集め、そして社会的な問題になっています。ここでは、「ゴミ屋敷の片付ける方法、掃除の方法」をメインに「ゴミ屋敷について」や、「ゴミ屋敷の影響とリスク」「ゴミ屋敷の法律と条例(仙台、宮城県)」についても書いていきたいと思います。
目次
1.ゴミ屋敷について
wikipediaでは、
ごみ屋敷(ごみやしき)とは、ごみが野積みの状態で放置された、ごみ集積所ではない建物(主として居住用)もしくは土地のこと。居住者が自ら出すごみはもとより、近隣のごみ集積所からごみを運び込んだり、リサイクル業を営んでいるとしてごみを溜め込んだりする。
とされています。
住宅や土地に、ゴミを無造作に大量に山積みしてため込んで管理せず、放置している状態を「ゴミ屋敷」と呼びます。人の生活空間よりもゴミの方が多い状態かつ無造作に積み上げられている場合は「ゴミ屋敷」と言っても良いでしょう。しかし物が大量にため込んでも整然と積み上げられている場合は、管理しているので明確に「ゴミ屋敷」とは言えない場合もあります。
また「ゴミ屋敷」が生まれる要因はさまざまです。調べてみるだけでも「ため込み症」や「買い物依存」[1]、「物をため込む=アイデンティティ」や「物に対する心情的な価値や依存」[2]、また「セルフネグレクト」や「孤立、孤独」「高齢者社会」「ケガや病気がきっかけ」[3]と要因は多くあり、かつその要因が一つではなく複合している場合も多いようです。
2.ゴミ屋敷の影響とリスク
ゴミ屋敷にはさまざまな影響と多くのリスクやトラブルがあります。ざっと上げるだけでも右記の通りです。「火事と火災(放火)のリスク」「健康被害と病気のリスク」「悪臭」「近所(地域)への影響とトラブル」「風景・景観への影響」「不法投棄の誘発」「通行への影響」「行政の介入」「倒壊のリスク」「資産価値の影響(周辺も含まれる)」。このようにゴミ屋敷は良い影響がなく、多くのリスクとトラブルを抱えてしまうことがわかります。
■火事と火災(放火)のリスク
ゴミ屋敷のゴミはさまざまですが、可燃性の高いゴミがあった場合、火事のリスクがあります、また家の外までゴミが出ていたり、庭にも大量ゴミがある場合、放火のリスクもあります。
■健康被害と病気のリスク
ゴミ屋敷の場合、掃除ができず、生ゴミの処分もままならず、結果、不衛生な状態になってしますケースが多いのではないでしょうか。悪臭はもちろん、カビなどの病気のリスクが高い菌が増殖するリスクも増え健康に害を及ぼし、病気の温床にもなるでしょう。
また、ゴミが落下して体に当たってケガや、大量のゴミにつまずいて転倒してケガをするなどのリスクもあります。また地震などの自然災害があった場合、積まれた物が崩れて、ケガをしたり、身動きができなくなってしまうことも想定されます。
■害虫や害獣の発生
ゴミが大量に放置されると、そこに虫が発生(繁殖)したり、さらに小動物(ネズミや猫、ハクビシン)が入り込み住みついてしまうケースもあります。小動物の場合、においやフンなどの悪臭の問題も発生します。小動物は住みついても、多くの場合、大量のゴミの中に隠れ住んでいるため、発見が難しく、いざ駆除しようと思っても、ゴミ自体を片付けないと駆除もままならないケースが多くあります。
■悪臭/近所(地域)への影響とトラブル
「健康被害と病気の誘発」と「害虫や害獣の発生」でも書きましたが、ゴミ屋敷の多くでは悪臭が伴います。その悪臭が近所のトラブルの大きな原因です。強い匂いは周囲への影響が強く人によっては大きなストレスです。また風向きや天候によって影響を受ける範囲も変わったり、広くなったりするため、悪臭がするゴミ屋敷の影響範囲は当然、広くなっていきます。
■風景・景観への影響
ゴミ屋敷のゴミが外まではみ出たり、庭を埋め尽くすほど積み重なったり、さらに道路までゴミが飛び出してしまっているような光景は、周囲の風景や景観を大きく損ねてしまいます。また周辺地域の風評も悪くしてしまいます。
■不法投棄の誘発
空き家になっているゴミ屋敷は、ポイ捨てや他からの不法投棄をされやすく、早めに対処しないと、状況がますます悪化します。
■通行への影響/行政の介入
ゴミ屋敷のゴミが外まで飛び出している場合、影響範囲によっては通行を大きく妨げてしまいます。道路に出ているゴミは道路交通法第76条で取り締まれますが、敷地内のゴミは2022年現在、法律では取り締まることはできません。ただし地方自治体によっては条例で強制撤去できる場合があります。仙台市と宮城県につきましては4章「ゴミ屋敷と法律と条令について、そして仙台市の条例は?」で詳しく説明いたします。
■倒壊のリスク
ゴミの量は増えれば増えるほど体積と重量が増加します、体積と重量は異なるので、家の水平が保てなくなり傾きが発生したり、重みで突然床が抜けたりし、倒壊のリスクが高くなります。強い揺れの地震が発生した場合、リスクはさらに高くなるでしょう。
■資産価値への影響
ゴミ屋敷は資産価値は下げてしまいます。売却(仲介)の場合、ゴミ屋敷のままでは売却が難しく買い手もつかない場合が多いです。そのためゴミを売却し資産価値を回復する必要があります。不動産買い取りの場合は、不動産会社によってはゴミ屋敷のままで売却も可能です。ただしゴミの撤去時の手間や負担も大きく、一般的な売却よりも低くなってしまうケースが多いようです。また足元を見られるケースもあり注意が必要でしょう。またゴミ屋敷が周辺の景観にも影響を与える場合、その周辺の資産価値にも影響を与えてしまうこともあります。
3.ゴミ屋敷を片付けるタイミング
ゴミ屋敷にはさまざまな影響とリスクがあるのがわかりました。放置すれば放置するほどその影響とリスクは高くなりますので、片付けが必要(家を売却、引っ越し、家主が逝去など)なタイミング以外でも、どうにかしたい、片付けたいと思ったその時に、一気に片付けるのがベストです。
またゴミ屋敷では一気に片付けることが重要になります。(時間が空いてしまうと結局放置したり、途中までの場合、またゴミ屋敷に戻ってしまうケースが多いためです)。
そして一気に片付けられるかのゴミの量で、自身で片付けるか、専門業者に依頼するか、さらにどの専門業者に依頼するかも変わってきます。その辺は第5章から第7章で詳しく書いていきます。
4.ゴミ屋敷と法律と条例について、そして仙台市の条例は?
先ほども書きましたが、2022年現在、ゴミ屋敷は取り締まる(強制撤去できる)法律はありません。取り締まるには法律を適用にしなければいけません、しかしその法律がないが現状です。
法律が適用されない理由とは
法律が適用されない理由はその法律がないからなのですが、「道路交通法」「廃棄物処理法」「消防法」で取り締まることができのでは、と考えたり、調べたりする方も多くいらっしゃると思います。
「道路交通法」では2章「ゴミ屋敷の影響とリスク-通行への影響/行政の介入」でも書きましたが、ゴミ屋敷から道路に出ているゴミは道路交通法第76条の道路交通法違反になるためゴミ屋敷の住人の検挙とゴミの強制撤去ができます。ただしゴミ屋敷のゴミは道路交通法が適用されないため、撤去できません。
ゴミの処分は国民の責務としている「廃棄物処理法」ではどうでしょう?ゴミ屋敷の住人がゴミの「所有権」を放棄してなければゴミにならず、廃棄物処理法の適用外になってしいまいます。またゴミ屋敷外のゴミは「不法投棄」や「不法投棄前提の収集や運搬」の立証ができなければ、こちらも適用外です。
さらに火災予防の観点から「消防法」ではどうでしょうか?ゴミが大量にあるだけでは、火災の緊急度と火災発生の可能性が高いとは言えず、こちらも適用外です。
現状では日本のどの法律も、取り締まりの適用外となり「ゴミ屋敷」のゴミの強制撤去ができません。しかし法律はないものの、地方自治体の条例では「ゴミ屋敷」に関する条例があります。近年、ゴミ屋敷問題がクローズアップされたことで、条例を定める地方自治体が増えています。次では仙台市および宮城県の地方自治体での条例について見ていきます。
仙台市の条例は?
仙台市では「ゴミ屋敷に関する条例」はありません。近いものでは「ごみの散乱のない快適なまちづくりに関する条例」があります。ただしこちらは「ごみの散乱を防止」するための協力や活動の支援の条例です。条例の中にある指導または勧告についても、第4条3項の
「容器入り飲料又はたばこを販売する事業者は、その販売する場所に飲料を収納していた容器を回収する容器又は吸い殻入れをそれぞれ設置するとともに、これを適正に管理しなければならない。
を違反している者と限定的なものになっています。
宮城県では登米市に条例
宮城県全体に目を向けると、強制撤去ではないですが、登米市、富谷市、利府町、大衡村、村田町、丸森町にゴミ屋敷の関連する条例があります。いずれも「環境美化の促進に関する条例」です。
「市長(町長)は、重点地域内の土地にごみが著しく散乱している場合において、当該土地の占有者等が散乱ごみの清掃その他の環境美化の促進に必要な措置を容易に講ずることができるにもかかわらず、これを行っていないと認めるときは、当該土地の占有者等に対し、期限を定めて、当該措置を構ずべきことを勧告することができる」
重点地域内と定められている地域であれば、こちらが該当するようです。こちらの条例によれば、錯乱したゴミの占有者に対して勧告、その土地の調査と報告、勧告に従わない場合の勧告内容の公表、命令に従わない場合の罰金について書かれています。
取り締まる法律がない現状、地方自治体でのゴミ屋敷対策も限界はありますが、近年のゴミ屋敷の問題がクローズアップされている現状、今後もゴミ屋敷に関係するような条例は増えていくのではないでしょうか?
5.ゴミ屋敷のゴミの処分方法と処分の判断ラインについて、売却は可能?
ここでは、ゴミ屋敷のゴミの処分方法と自己でゴミ処分できるラインや専門業者にゴミ処分を依頼するラインの見極めについても書いていきます。
ゴミ屋敷のゴミの処分方法について
まずゴミの処分方法についてですが、ゴミの処分方法としては以下の3つです。
- 自己でゴミを片付ける
- 専門業者にゴミ処分を依頼
- ゴミ屋敷ごと不動産売却
ポイントとして、ゴミの量、ゴミを片付ける人数、ゴミを持ち運べる車両、日程、予算などを踏まえて判断します。
ゴミ屋敷のゴミの自己処分のライン、専門業者に処分を依頼するライン
自己処分と専門業者でゴミを処分する場合、客観的に見て、自己で処分できるラインなのか、専門業者に処分を依頼する方が良いラインなのかの見極めが必要です。客観視しなければそのラインの判断と線引きが難しいのですが、それぞれのポイントを挙げると以下です。
①自己で片付けられるライン
・床が見えていて、ゴミは部分的に散らかっている
・物は探せば、見つかる
・ゴミをまたげば、踏まずに移動できる
・生ごみが少なく、悪臭も少ない
・部屋の外にゴミは少ない
②専門業者の処分ラインは
・床が見えない、ゴミに埋もれている
・大量のゴミで物が探せない、見つけられない
・生ごみが多く、悪臭を放っている
・移動するたびにゴミを踏んでいく
・部屋の外にもゴミが多くある
①であれば、少し手間や時間、人手を掛ければ自己でもゴミの処分が可能なレベルです。
②は一つ以上あれば、専門業者に処分を依頼した方が無難です。より簡単に判断するならば、床が見えない状態なら、専門業者に依頼した方が良いでしょう。その理由として、ある程度以上のゴミがある場合、自己での処分では、手間や負担、時間が大きくかかりすぎること、それにより途中で断念してゴミが残った場合、もとのゴミ屋敷に戻りやすことが挙げられます。
ゴミ屋敷の売却について
第2章の「ゴミ屋敷の影響とリスク/資産価値への影響」でも触れましたが、ゴミ屋敷を売却する方法は、売却(仲介)と不動産会社に買い取りの2パターンがあります。それぞれのゴミ屋敷を売却する場合のポイントは以下です。
◇売却(仲介)の場合
売却(仲介)の場合、ゴミを処分するか、処分後の家のリフォームや修繕をするか、しないかで売却できる可能性が大きく違ってきます。
①ゴミを残して売却
②ゴミを処分して資産価値を回復
③ゴミを処分しリフォームや修繕(費用の捻出が必要)
結論から言うと③がベストです。ただしゴミの処分費用とリフォームや修繕の両方費用が必要です。②の場合は、売却できるかは、ゴミを処分後の家の状態(傷み具合、匂いなど)と売却価格によります。①の場合は、ゴミ屋敷をそのまま購入したい人は非常に少ないため、売却価格を低くしても売却は難しいでしょう。
◇不動産会社に買い取りの場合
ゴミ屋敷でも、売却できる不動産会社もあります。
不動産会社に買い取りの場合、売却(仲介)のように売却が決まるまで待たされることがありません。またゴミ屋敷のゴミを処分する費用も浮かすことができます。
ただし以下の注意点があります。
・買い取りは売却(仲介)よりも価格が低い
・ゴミの処分やリフォーム、修繕費用は売却価格から差し引かれる
・買いたたかれる場合がある
また、ゴミを処分し屋敷ごと解体して更地にして土地として売却する方法もあります。早く売却できる可能性がありますが、ゴミ処分費用と解体費用が掛かるのと、建物を残した方が資産価値が高い場合もあるので、事前に不動産会社に相談した方が無難です。
◇「ゴミ屋敷の売却について」のまとめ
・ゴミ屋敷を高く売りたいのであれば、ゴミを処分してリフォーム・修繕して「売却(仲介)」。
・ゴミ屋敷を手間をかけず売りたいのであれば、安くなるが「不動産会社に買い取り」。
・ゴミ屋敷をより早く売りたいのであれば、ゴミを処分して解体して、更地にして「不動産会社に買い取り」
いずれにしても、ゴミがあることはデメリットしかなく、その中でそれぞれにあった売却の仕方を選択する必要があります。また、将来、ゴミ屋敷の売却を考えている場合は、放置したりやそのままの生活を継続しゴミを増やしたりせずに、早めにゴミ屋敷のゴミを片付けた方が、資産価値を下げずに済みます。次の第6章では実際にゴミ屋敷を片付ける方法を書いていきます。
6.ゴミ屋敷を片付ける方法 その1 自身で片付ける
自己でゴミ屋敷を片付ける場合の方法を紹介します。自己でゴミを片付ける際、ゴミをまとめたり、ゴミの仕訳けも行わなければなりません。またゴミを処分する際は、自治体を通して一般廃棄物(粗大ゴミ)として処分します。次では仙台市の例を挙げてゴミの処分方法を説明していきます。
処分方法(仙台市、自治体)
仙台市でのゴミの処分方法は3つあります。大量のゴミはゴミ集積所には出せませんので必ず、下記の①から③の方法でゴミを出す必要があります。
結論から申しますとゴミ屋敷のゴミの処分は①と②は向きません、また③についても自己搬入での限界を考えるとおすすめの方法とは言えません。その理由も合わせて書いていきます。
①臨時ゴミとして処分
仙台市の臨時ゴミは、住んでいる区より申し込みが異なります。各区の環境事業所または宮城衛生環境公社(青葉区、太白区の一部)へ電話で申し込みます。
◇電話の受付時間
・受付時間=月曜日~金曜日の8時30分~17時00分(土、日、祝日、年末年始はお休み)
◇収集の際の決まりごと
・立ち合いが必要
・収集車両の場所まで自己搬出する
・収集日より前の日には出してはいけない
・仙台市で収集できないものは回収でできない
◇臨時ゴミの処理手数料
・処理手数料(粗大ごみの品目別料金※1+その他のごみの料金※2+収集手数料※3)
※1「粗大ごみの品目別料金※4」※2 10kgごとに260円 ※3 1回ごと1,000円
※4 仙台市の「五十音で引くワケ方事典」で各品目の料金を調べることができます。
上記より、収集手数料の1,000円に、品目とその数ごとに料金が発生します。さらに、その他のゴミがある場合、10kgごとに260円が加算されます。ゴミ屋敷の場合、ゴミが大量にあるのでそのゴミの数と量の料金負担が発生します。また臨時ゴミでは回収できないゴミ※5があれば「臨時ゴミ」では処分できません。このことよりゴミ屋敷のゴミを臨時ゴミで処分するのは向かないと言えます。
※5 仙台市で回収できないごみ
・家電4品目((洗濯機・衣類乾燥機、エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫))
・パソコン
・その他(廃油(灯油)、ガソリン、タイヤ、ペンキ、カセットボンベ、スプレー缶(エアゾール缶、プロパンガスボンベ、消火器、火薬類、劇薬、毒物、農薬、自動車、50ccを超えるオートバイ、バッテリー(自動車・バイク用)、ボタン電池、バッテリー(小型充電式電池)、ピアノ・大型金庫、注射針)
となっています。またその他のゴミは、ゴミによって相談先が異なります。販売店やメーカーー、専門業者、協会などさまざまですので、仙台市の市で収集しないものの相談先(その他)でご確認ください。
②仙台市の粗大ごみ回収に申し込む
仙台市の粗大ごみ回収は、電話かインターネットで申し込みができます。また手数料納付券の購入が必要になります。
◇電話の受付時間
・受付時間=月曜日~金曜日の9時~17時00分(祝休日も受付)
◇インターネットでの申し込み
「仙台市 粗大ごみインターネット受付」 で申し込みます。
◇収集の際の決まりごと
・長さが30cm以上で重さが100kg
・仙台市で収集できないものは出せない(①臨時ゴミとして処分「仙台市で回収できないごみ」を参照)
・品目とその数ごとに料金が発生※
※ゴミごとに手数料納付券を購入
・家庭ごみのみ(事業所や団体の粗大ごみは不可)
◇粗大ごみの処理手数料
粗大ごみの品目ごとに料金が発生。品目や大きさで料金が異なります。
(400円・800円・1,200円・1,600円、スプリングマットレスは3,000円)
こちらも、品目とその数ごとに料金が発生すること、仙台市で回収できないゴミは処分できないこと。これらの理由でゴミ屋敷のゴミを粗大ごみで処分するのは向かないと言えます。
③仙台市内のゴミ処理施設に持ち込む(自己搬入)
自己搬入の場合、今泉工場、葛岡工場などのゴミ処理施設にゴミを自己で持ち込んで処分します。
◇搬入の受付時間
・受付時間=月曜日~金曜日の9時~16時15分(土、日、祝日、年末年始はお休み)
◇自己搬入のお問い合わせ先
環境局家庭ごみ減量課 電話:022-214-8226 ファクス:022-214-8277
◇搬入の決まりごと
・自分でごみの運搬および荷おろしを行う
・ゴミの種類によって搬入先が異なります。
粗大ごみ(今泉工場、葛岡工場)
家庭ごみ(松森工場)
缶・びん・ペットボトル(葛岡資源化センター、松森資源化センター)
ブロック・れんが・ガラス製品・せとものなど(石積埋立処分場)
・仙台市で収集できないものは出せない(①臨時ゴミとして処分「仙台市で回収できないごみ」を参照)
・車両の制限(最大4t車 長さ8m以内 高さ3.8m以下(今泉工場のみ3.5m以下))
◇搬入の粗大ゴミの処理手数料
ゴミの種類により処理手数料は異なります。
・粗大ごみ、家庭ごみ、ブロック、れんが、ガラス製品・せとものなど
100kgまでが1,500円、10kg 増えるごとに150円加算※
・缶・びん・ペットボトル
100kgごとに300円
①と②比べて、費用を抑えて大量のゴミを処分できますので、ゴミ屋敷の大量のゴミの処分には向いているように見えます。ただし以下の注意点があります。
・自分でごみの運搬および荷おろしを行う。
・ゴミの種類ごとに搬入先が異なる
・仙台市で回収できないごみがある
ポイント
・①と②の場合、種類と量が多いとその分、手数料も増えていきます。
・③の場合、手間と負担、時間を考慮しなければいけない、車両が必要になる。
・①~③の共通のポイントとして、仙台市で回収できないごみがある
仙台市、自治体で処分する際は、上記のポイントを踏まえる必要があります。
無理をしない
③のまとめでも書きましたが、ゴミ屋敷の場合、ゴミを処分する際は、決して無理をしないことが大切です。なぜなら個人でゴミを大量に処分する場合、かなりの手間と負担と時間が必要になるからです。またケガのリスクや、害虫、害獣の対処も必要になる場合もあります。なので自己処分のラインを事前に明確にしてから処分することをおすすめします。また途中であきらめてしまった場合でも、そのまま放置はせずに、早めに専門業者に処分を依頼する方に切り替えた方が良いです。ゴミ屋敷の場合、ゴミが残ると、そのゴミを起点にゴミがたまって行き、またゴミ屋敷に戻ってしまうケースが多くあります。
次の「ゴミ屋敷を片付ける方法 その2 専門業者に依頼」では、その専門業者でのゴミの処分について書いていきます。
7.ゴミ屋敷を片付ける方法 その2 専門業者に依頼
ゴミ屋敷のゴミを片付ける方法として、専門業者に依頼するのが、一番おすすめな方法です。専門業者はゴミ処分のプロフェッショナルですので、さまざまなゴミの処分に手際よく対応することができ、かつ短時間で片付けてくれます。また業者によっては不用品の買い取りも行ってくれます。
専門業者について
ゴミ処分の専門業者は、多くは以下の5つの分かれます。
・掃除業者 ・不用品回収業者 ・遺品整理業者 ・解体業者 ・街の便利屋さん
専門業者によりますが、掃除業者、不用品回収業者、遺品整理業者の3つの専門業者については同様のサービスを行っている場合が多くありますので、ゴミ屋敷のゴミを処分する場合は、この3つのサービスの専門業者に依頼する場合が多い思います。それぞれ強みもあるので、何を注視するかや、サービスが整っている業者、あるいはホームページなどの実績、口コミなどを見て判断して依頼すると良いでしょう。次の第8章ではその辺りも書いいますのでご参考ください。
・掃除業者
掃除を専門としますが、ゴミの片付けも行っている専門業者もあります。掃除を専門とするため、ゴミを片付けるだけではなく、部屋のクリーニングも安心してお任せできます。またゴミの片付けを行わない業者でも不用品回収業者や遺品整理業者と提携している専門業者もあります。
・不用品回収業者
不用品回収業者は不用品の回収を目的としています。こちらも専門業者によってはゴミも一緒に処分してくれる業者もあります。また不用品回収を専門としているため、回収だけでなく、ゴミの中から買い取れるものは査定を行い、買い取りも行ってくれます。ゴミ屋敷を対応してくれる業者なら不用品回収業者はおすすめの専門業者です。
・遺品整理業者
遺品整理が専門ですが、多くの業者でゴミの処分も行っています。遺品整理を専門としてため、遺品とゴミを丁寧に仕分けしていただけます。また特殊清掃に対応している業者もあるので、その辺も安心してお願いできます。ゴミ屋敷で家主が逝去されたケースでは、遺品整理業者がのおすすめの専門業者です。
・解体業者
ゴミの処分と合わせてゴミ屋敷を更地にしたい場合、解体業者に依頼します。ゴミ処分費用と解体費用が掛かりますが、一元で対応していただけます。注意点として建物を残した方が資産価値が高い場合もあるので、少しでも高く売却をしたい場合は、不動産会社に相談してから依頼した方が良いです。
・街の便利屋さん
ゴミ処理の専門業者ではないですが、対応してくれる業者もあります。業者により処分できるゴミや量、サービスも限られていることがあります(専門ではないためゴミの処分が適切ではな業者もあります)ので、あまりゴミ量が多くはないけど自分では処分の対応が難しい場合は、選択の一つです。
8.専門業者選びのポイントとおすすめの専門業者
第7章でも簡単に触れましたが、ここでは業者選びのポイントとおすすめの業者について詳しく書いていきます。
ポイント
専門業者を選ぶ時に、注視するポイントがあります。その中で特に知っておきたい6つのポイントを書いていきます。
・許可業者であるか?
ゴミの回収は無許可ではできません。産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。専門業者であれば、許認可済みですが街の便利屋さんなどのサービスへお願いする場合は確認した方が良いでしょう。また古物商許可番号のある専門業者であれば、ゴミの中で売れるものがあれば不用品として買い取りしていただけます。
・資格を持っているか?
各専門業者のなかで、下記の資格を取得している業者ならば、さらに安心して依頼ができるでしょう。
【遺品整理士】遺品整理士なら清掃、不要な遺品の仕分け、ゴミの処分を遺族の気持ちに寄り添いつつ丁寧に対応してくれます。
【特殊清掃士(事件現場特殊清掃)】ゴミ屋敷では衛生状況が悪くケースが多く、悪臭や害虫が発生しているケースも多くあります。特殊清掃士(事件現場特殊清掃)の資格があれば、ゴミ屋敷の清掃※を適切に対応できます。※消臭、除菌、腐敗物の除去、害虫の駆除、感染予防など。
【その他】資格ではないですが、大手の買取店に加盟している専門業者であれば、適正な査定で不用品を買い取りしていただけます。
・見積、明確な料金体系であるか?
見積や料金体系は明確してくれる専門業者を選んだ方が良いです。いざ請求時に高額な請求を要求されたり、後で追加料金が発生するなどの悪徳な業者もいます。その辺のトラブルや被害に合わないためにも、事前に見積金額や追加料金がないことを確認しましょう。
・クリーニング(消臭、除菌)に対応しているか?
ゴミ屋敷はゴミを片付けるだけでは終わりません、撤去後も悪臭や病気、感染症につながる菌やウィルスが残る可能性があります。消臭、除菌に対応している専門業者であれば安心してお願いができます。また資格の項でも書きましたが、特殊清掃士(事件現場特殊清掃)の方がいる専門業者であればさらに安心して依頼できます。
・実績・事例があるか?
ホームページなどに実績や事例の掲載があれば、依頼前に具体的に確認ができます、それによりイメージもつきやすくいなります。また事例に内容や料金なども書いてある専門業者もあるので、事前に予算感を持ちつつ、安心して依頼できます。
・口コミが良いか?
口コミも判断するための重要なポイントです。口コミサイトは一つではないので、複数のサイトで口コミ数が多くあり、評価も高ければ、安心して依頼ができます。また口コミは、実際に利用した方々の声を読めますので、そのことも判断材料の一つです。
口コミは、ヒカク―!、リサイクルページ、ゴミナビ!、eくらしのマーケット、Googleマイビジネスなどがあります。
・配慮(プライバシー、故人)が行き届いているか?
ゴミ屋敷の場合、プライバシーや故人(家主が逝去など)への配慮が行き届いてるかも重要なポイントのひとつです。さまざま事情や心情があるなかで適切な判断と対応、そして思いやりができる専門業者に依頼したいところです。その辺は、ホームページや口コミを見たり、実際の専門業者の対応をみて判断すると良いでしょう。
仙台のゴミ屋敷片付けの「おすすめ専門業者とその理由」
先ほどの、ポイントを踏まえて、仙台でおすすめの専門業者を紹介いたします。
おすすめ専門業者は「仙台不用品回収サービス」さんと「宮城遺品整理サービス」さんです。
◇仙台不用品回収サービス
仙台不用品回収サービスは仙台市及び仙台市近郊で不用品回収、粗大ゴミ回収、遺品整理、出張買取を行っている専門業者です。その仙台不用品回収サービスさんのおすすめの理由は、以下です。
・料金体系が明確で、業界最安値となっています。
・口コミが高い。5つの口コミサイト※で、いずれも口コミ数と口コミの評価でNO.1という素晴らしい評価となっています。
※ヒカク―!、リサイクルページ、ゴミナビ!、eくらしのマーケット、Googleマイビジネス
・不用品買取を行っている、ページには大手買い取りFCに加盟と書いてあり、査定に安心できます。
・サービスにゴミ屋敷片付けや、遺品整理、特殊清掃もあります。
・事例は分かりやすく、料金も掲載されています。
・出張見積もり、土日祝日も対応しています。
◇宮城遺品整理サービス
宮城遺品整理サービスさんは、宮城県の遺品整理・ゴミ屋敷片付けの専門業者で地域密着で宮城県限定のもと、専門の有資格者が担当するとなっています。その宮城遺品整理サービスさんのおすすめの理由は、以下です
・見積が詳細で、料金体系も明確です。
・サービスが充実しています。(不動産売買やハウスクリーニング、解体リフォーム、遺産相続まで対応)
・遺品整理士認定協会推進の優良事業所になっている。
・遺品整理士や特殊清掃士(事件現場特殊清掃士)が在籍している。
・事例が多く掲載されていて、詳細内容、料金や買取金額も書かれていています。
・ゴミ屋敷も対応が可能で、ゴミの処分、買い取り、脱臭や除菌も対応しています。
・受付が24時間365日対応しています。
・仙台市外も対応が可能です。(宮城県全域)
これらのおすすめ理由を見るだけでも、安心してお願いできる専門業者さんです。あえて分けるなら、一般的なゴミ屋敷の場合は「仙台不用品回収サービス」さんに、遺品が絡む場合、「宮城遺品整理サービス」さんにお願いという所でしょうか?皆様もご参考にしてください。
9.ゴミ屋敷を片づけた、その後に気をつける事
「ゴミ屋敷の片付けて、やっと一息ついた。」でもそこで終わってはいけません。ゴミ屋敷は片付けた後の対応も重要です。その重要で気をつけなければいけない2点が「このまま、生活する場合」と「売却」についてです。
またゴミ屋敷にならないために
ゴミを処分後、そのまま生活する場合、気をつけなければいけないのが、またゴミ屋敷にならないことです。今後、ゴミ屋敷にならないようにするためには、いくつかポイントがあります。
◇ゴミをため込まないようにする
ゴミは処分しなければ、どんどんたまっていきます。ため込まないようするには以下の3点を気をつけます。
・ゴミの処分日を把握する
ゴミをため込む人は、ゴミの処分日を把握していない場合が多いです。ゴミも種類があり、それぞれの処分日を知っておきましょう。
・ゴミを日ごろから分別する
ゴミを処分するには分別が必要です。ゴミの種類ごとに日ごろから分別して、ゴミの処分日に確実に出せるようにします。
・捨てる癖をつける
いつか使うだろう、もったいないという気持ちが強くなると、捨てられなくなり、物が減らずゴミが増えます。それには物に対して捨てる期限をつけると捨てやすくなります。例えば、このチラシ、3日読まなければ紙ゴミとして処分、この容器は一月使わなければ捨てる、など明確な判断基準を持つことが大切です。また決めたものでも、捨てるサイクルよりも、たまるようであれば、そのサイクルを短くすると良いでしょう。
◇片付ける習慣を持つ
利用したものや、増えたものを、そのままにせず、片付ける習慣を持つことも大切です。片付けないとその場所を起点として、ものを置くようになり結果、その周りに物が増えて一度では片付けられない量のゴミになってしまいます。そのまま放置しないよう日頃から片付けをしましょう。
◇気軽に人が来る環境にする。ストレスのない環境を心がける
・孤独や人との関わりが希薄になると、ゴミ屋敷になりやすくなります。人との関りを増やしたり、人が来る環境になるとゴミ屋敷になりにくいです。
・ストレスが多いと片付ける気力もなくなりがちです。ストレスのすくない環境や生活スタイルを作ることも重要です。
売却について
ゴミ屋敷の処分後、売却を考えている場合、第2章の「ゴミ屋敷の売却について」でも書きましたが、「売却(仲介)」「不動産会社に買い取り」「更地にして不動産買い取り」の3つのパターンがありました。
- 高く売りたいのであれば、リフォーム・修繕して「売却(仲介)」
- 手間をかけず売りたいのであれば、安くなるが「不動産会社に買い取り」
- 早く売りたいのであれば、更地にして「不動産会社に買い取り」
どのような形で売却するかは、予算や建物の不動産価値、土地の価値、遺産相続や心情的な面もあるので、客観的に判断することが大切です。一人や家族で判断が難しい場合、不動産会社や税理士に相談して決めるのも良いでしょう。
また先ほど紹介しました「仙台不用品回収サービス」「宮城遺品整理サービス」さんでは、不動産売買やハウスクリーニング、解体リフォーム、遺産相続まで対応しているようなので、ゴミ屋敷の片付けの依頼の際に相談してみてはいかがでしょうか?
10.まとめ
ゴミ屋敷についてから、実際のゴミ屋敷のゴミの処分方法、専門業者選びのポイントや片付けた後まで、一気に書きました。その内容を簡単にまとめてみます。
・ゴミ屋敷には多くのリスクがあること
・ゴミ屋敷を自己で片付けるのは、手間や負担が大きく、時間も掛かりリスクもあること
・ゴミ屋敷の売却は適切な売却方法を選ぶこと
・自治体を利用してのゴミ屋敷のゴミ処分は実質的に難しいこと
・ゴミ屋敷の片付けは専門業者が良いこと
・専門業者には選ぶポイントがあること
・ゴミ屋敷は片付け後が大切なこと
以上が、まとめた内容です。長文となってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。「仙台市でゴミ屋敷を片付ける方法、掃除の方法」が皆さまのゴミ屋敷の問題解決の参考の一つとなれば幸いです。
■脚注
[1]^「ゴミ屋敷」や「だらしなさ」は病気か? なんでも医療化の功罪(美馬 達哉)|gendai_biz
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52534?page=4
http://www.toshi.or.jp/app-def/wp/wp-content/uploads/2019/04/report181-5.pdf [3]^なぜ「ゴミ屋敷」ができてしまうのか?ゴミ屋敷に対処する3つの法律|LEAGAL MAIL