遺品整理で捨ててはいけないものはご存知でしょうか。
大事な遺品を誤って捨ててしまうと、相続手続きに影響を及ぼしたりトラブルに巻き込まれたりします。何より、故人の大切な思い出が失われ、後悔します。
まずは、捨ててはいけないものをしっかり理解することが、遺品整理で失敗を防ぐポイントです。
今回は、遺品整理をはじめるまえに実施すべきことや、捨ててはいけないものについて解説します。
これから遺品整理に取り掛かる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
遺品整理をはじめるまえに実施すること
遺品整理をはじめるまえに、以下の内容を実施してください。
- 遺言書・エンディングノートの確認
- 親族間に遺品整理することを伝える
残された遺族は、故人の気持ちや意思を尊重したうえで、思い出が詰まった遺品を整理する役割を持っています。捨ててはいけないものを処分するというようなトラブルを避けるためにも、遺品整理をはじめるまえの事前準備は入念に行いましょう。
遺言書・エンディングノートの確認
遺品整理をはじめるまえに、遺言書やエンディングノートを確認してください。
遺言書・エンディングノートの存在が明らかでない場合は、故人のタンスや机のなかを探すところからはじめます。
遺言書・エンディングノートが残されている場合、遺族へのメッセージや遺産分割について記されていることがあります。特に、遺産分割に関する記載がある場合は、遺言書の内容に沿って相続の手続きを進めるため、確認を怠らないようにしましょう。
ただし、「自筆遺言書は自分で開封してはいけない」という法律の定めがあるため、自筆の遺言書を発見した場合は、必ず家庭裁判所に提出してください。家庭裁判所からの検認が済んだあとに、遺言書が返却され、遺品整理や相続の手続きに移る流れになります。
親族間に遺品整理することを伝える
親族間に遺品整理をはじめる旨を伝えることも、大事なポイントの1つです。
何も言わずに遺品整理をはじめると、「勝手に遺品整理された」「許可なく遺品を処分された」などと、親族間トラブルに発展するケースがあります。遺品をめぐる親族間トラブルは、想像以上に互いの関係にヒビが入ります。
当然、遠方に住んでいたりやむを得ない事情があったりという状況から、遺族全員で遺品整理することは難しいものです。着手できない親族の気持ちをないがしろにしないためにも、「〇月〇日に遺品整理する」と伝えて、気持ちや思いのズレを防止しましょう。
遺品整理で捨ててはいけないもの
遺品整理で捨ててはいけないものは、以下の6つです。
- お金に関するもの
- 契約に関するもの
- 借りているもの
- スマートフォン・パソコン
- 貴金属・ブランド品
- 故人の思い出
膨大な数の遺品が残されていて気が遠くなるケースがありますが、「全部捨てよう」と投げやりになってはいけません。遺品のなかには、捨てたら二度と手に入らない思い出や契約書類などの重要なものが潜んでいます。
相続トラブルや後悔を防ぐためにも、遺品整理は1つずつ大事に取り組みましょう。
1.お金に関するもの
お金に関する以下のような遺品は、捨ててはいけないものの代表例です。
- 現金
- 通帳
- キャッシュカード
- クレジットカード
- 電子マネーのカード
- 有価証券
- 保険証券
現金や通帳は捨ててはいけないことがわかりやすいですが、有価証券や保険証券も大事な財産です。株式や債券をはじめとした有価証券は、相続資産として扱われる大事な財産で、保険証券は、生命保険の受け取りに必要になるため処分してはいけません。
お金に関するものは、相続税の申告をする際に必要で、かつ親族間トラブルに発展しやすい遺品です。財産に関する遺品整理は、特に注意を払って取り組みましょう。
2.契約に関するもの
契約に関する以下のような遺品も、決して捨てないようにしてください。
- 賃貸契約書
- 不動産売買契約書
- 各種保険の契約書
- 携帯電話の契約書
- 公共料金の支払証書
- 実印・銀行印・印鑑登録証明書
契約書類を処分すると、相続トラブルや不要な料金支払いなどが生じます。
特に、故人の住んでいた家の売却を検討している方は、土地・不動産の権利書を処分しないように気をつけましょう。土地・建物を売却する際、当時の取得価額がわかる書類がないと、適切な所得計算ができず、高い税金を納めることとなります。
契約書類は、種類や枚数が多く処分の判断がしづらいので、ひとまず「故人の名前があるか・ないか」で分類することをおすすめします。
3.借りているもの
遺品に以下のようなものが含まれていたら、捨てないように注意しましょう。
- レンタル品:CDやDVDなど
- リース品:ウォーターサーバーやインターネットルーターなど
レンタル・リース品の多くは、提供元を示したステッカーが貼られているため、処分の判断をするまえに一度確認してください。
近年は、洋服や電子機器、家具家電などあらゆるものがレンタル品として貸し出されているため、「これはゴミだろう」と容易に判断することは危険です。
4.スマートフォン・パソコン
故人は、「デジタル遺品」と呼ばれる遺品を持っている可能性があるため、スマートフォンやパソコンも捨てないようにしましょう。
デジタル遺品とは、以下のようなデータを指します。
- 写真・動画
- Gmail・Yahooなどのメールアカウント
- Word・Excelなどの業務データ
- SNSやネット銀行のアカウント
- 音楽・動画などのサブスクリプションサービスのアカウント
スマートフォン・パソコンにはパスワードを設定する方が多いため、業者に依頼してロック解除をし、デジタル遺品の内容を確認します。充電が切れるとデジタル遺品を確認できないため、充電ケーブルも処分しないように気を付けましょう。
5.貴金属・ブランド品
以下のような貴金属・ブランド品も、遺品整理で捨ててはいけないものに該当します。
- 美術品・骨董品
- 宝石・時計・ネックレス
- バッグ・洋服・靴
故人が身に着けていたブランド品や大事にしていた貴金属類には、たくさんの思い出が詰まっています。遺品整理が済むまでは金庫で保管し、落ち着いたあとに形見分けで思い出を引き継いだり、不要なものは売却したりすると良いでしょう。
買取を依頼する場合は、ブランド品・貴金属の査定のプロ業者に鑑定してもらうことをおすすめします。
6.故人の思い出
故人の思い出である以下のような遺品も、捨ててはいけないものに該当します。
- 写真
- 手紙
- 日記
- アルバム
宝石や美術品といったものとは性質が異なり、遺品整理を進めるなかで価値を見落としがちですが、思い出の品は故人が生きていた証です。
処分してしまったら二度と手に入らないため、「捨てたら後悔するかもしれない」と思う品は、残しておくことをおすすめします。遺品整理が落ち着いたあと、1つずつ思い出の品を確認しながら、取っておくかを考えることも一つの手です。
遺品整理に関するQ&A
遺品整理でよくみられる以下の質問について、解説します。
- 作業がスムーズに進まない
- 不用品の処分方法がわからない
- 遺品整理を依頼したい
遺品整理は、遺品の状況や故人の居住地などのさまざまな要因で、スムーズに進まないケースがほとんどです。遺品整理で悩みがある方は、ぜひ参考にしましょう。
作業がスムーズに進まない
遺品整理の作業がスムーズに進まない場合は、以下の表を参考にして、順番に実施しましょう。
スケジュールを 決める |
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遺品を仕分ける |
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不用品を 分別・処分する |
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掃除する |
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遺品整理は、個人の力だけでは1日で終わらないことがほとんどです。少しずつスケジュールを立て、1つずつ取り組むことをおすすめします。
不用品の分別・処分は最も手間がかかる作業なので、不用品回収業者への依頼を検討することも良いでしょう。
不用品の処分方法がわからない
遺品整理で出た不用品の処分方法がわからないという声を、よく聞きます。
例として、仙台市で不用品を処分する方法を紹介します。
家庭ごみ・資源ごみ |
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粗大ごみ |
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自治体によって不用品処分の方法が異なるため、必ず市のホームページを確認しましょう。
以下では、仙台市の遺品整理でよく出る不用品を格安で処分する方法を種類別に解説しているため、ぜひ参考にしてください。
遺品整理を依頼したい
遺品整理は、以下のようなプロ業者に依頼できます。
- 遺品整理の専門業者
- ゴミ屋敷の清掃業者
- 不用品回収業者
プロ業者に依頼すると、不用品の分別・処分や遺品の供養など、個人では手間がかかる作業を一任できます。遠方に住んでいる方や時間が確保できない方は、プロ業者への依頼をおすすめします。
ただし、プロ業者の名を騙る悪徳業者も存在するため、以下の記事を参考に優良業者を選ぶと良いでしょう。
優良な遺品整理業者の選び方6選|業者依頼のメリットや費用を抑えるコツ
遺品整理業者とのトラブル事例&対策!悪質業者の特徴を知って被害を避けよう
業者に遺品整理を依頼した事例
「仙台不用品回収サービス」の遺品整理の施工事例を紹介します。
- 住まい:戸建て
- 間取り:4LDK
- 作業人数:6人
- 作業時間:6時間
- 基本料金:150,000円
- 買取価格:10,000円
- 合計金額:140,000
写真のように、部屋中に本・家具・洗濯物干しなど多くの不用品がありましたが、すべて問題なく回収しました。絵画をはじめとした不用品の一部を買取した結果、見積もり金額よりも安い費用となりました。
遺品整理に困ったらプロに相談しましょう
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